はじめに
このシリーズでは、DMA(Displaced Moving Average:ずらした移動平均線)と一目均衡表を組み合わせた手法について、検討しています。
今回の記事では、DMAと一目均衡表が、収縮から拡散する「パーフェクトオーダー」の形状に絞って、分析してみたいと思います。

「パーフェクトオーダー」は、通常、複数の期間の異なる移動平均線が順番どおり並ぶ事象ですね。
「一目均衡表(雲)とDMAのパーフェクトオーダー」は、当サイトが無理やり名前を付けました。ただし優位性は同じようにあると思えるので、検証がてら記事にしています。
サンプルケース1
このサンプルは、ショートのケースです。DMA3X3、DMA25X5、一目均衡表の雲、EMA480が収縮した状態から、一斉に拡散しそうな気配です。貴方はどこでエントリーするでしょうか?

一目均衡表の雲も移動平均線もすべてチャートより上ですので、下には何もありません。油断は禁物ですが、優位性は高そうです。
3日後に、以下のようなチャートになりました。DMA25X5と一目均衡表の雲がレジスタンスになりながら下落しています。最初の下落に乗れなくても、雲からの下抜けを待って再ショートができそうです。
サンプルケース2
以下のチャートでも、DMA3X3、DMA25X5、一目均衡表の雲、EMA480が収縮した状態から、一斉に拡散しています。貴方はどこでエントリーするでしょうか?
3日後に以下のような形状になりました。DMA25X5や一目均衡表の雲がサポートになっています。

パーフェクトオーダーの形状になっても、慌てて飛び乗る必要はありません。
一目均衡表の雲やDMAが「日柄調整(時間の調整)」を示唆してくれますので、じっくりトレードプランを練ることができます。
サンプルケース3
このケースでは、EMA480の位置関係が、上のサンプルケース1・2と異なりますので、怪しいです。用心したほうが良い感じがします。
3日後に、以下のようなチャートになりました。結果的には、DMA25X5と一目均衡表の雲がサポートになりました。
サンプルケース4(ダマシ編)
上記1から3まで綺麗なパーフェクトオーダーの事例をあげましたが、ダマシに終わるケースも当然あります。
下のチャートは、この時点までは、ほとんどサンプルケース3と同じような形状に見えます。
2日後に、以下のようなチャートになりました。もしエントリーしていたら、どこで損切りすればよいでしょうか?

エントリーの段階で損切りのポイントは決めておきましょうね。