はじめに
今回はCCI解説の3回めです。
CCI解説(1)CCIは「早くかつ繊細な」最強インジケータ
CCIは、Commodity Channel Indexの略で、商品チャンネル指数と呼ばれるオシレーター系のテクニカル指標です。CCIが反応が他のオシレータよりも早く、また繊細に反応する特徴があります。反応が早いということは、裏をかえせばダマシが多いことです。ダマシを回避してCCIを最強インジケータとして使うためのヒントをご紹介します。
CCI解説(2)CCIを「スムーズ化」してみる
CCIを使う上でのもっとも大切なポイントは、「どうやってダマシを回避するか」です。ダマシの回避には、いろいろなアイディアがありますが、「スムーズ化してみる」ということは、かなり有力な方向性であると思います。スムーズ化とは「平均化」「平滑化」とも呼ばれ、CCIのスムーズ化とは、CCIの値についてある特定期間の平均値をとって動きを滑らかにする、ということです。
1回目の記事でご紹介しましたが、CCIの最大の強みは反応が早いことで、ダイバージェンスについてもCCIの方がRSIより早く発生することを説明しました。今回は、CCIのダイバージェンスについて、踏み込んでご説明したいと思います。
以下の記事を読めば、CCIが最強インジケータであることがわかります。
CCIのダイバージェンスは感度抜群
CCIのダイバージェンスはとても感度が高いので、RSIのダイバージェンスの先行シグナルとして両方を使うことで、優位性の高いエントリーができる可能性があると思います。
以下に2つの事例を紹介します。
事例その1
以下のチャートは、ユーロ円の1時間足です。RSI(青いライン)と、CCI(青いライン)の期間は共に14です。
丸Aから丸Cはそれぞれ、
- 丸A:(弱気の)ヒドゥン・ダイバージェンス
- 丸B:(強気の)通常ダイバージェンス
- 丸C:(弱気の)通常ダイバージェンス
を示しています。RSIの方は、「丸A:(弱気の)ヒドゥン・ダイバージェンス」だけを捉えている間に、CCIの方は、「丸B:(強気の)通常ダイバージェンス」と「丸C:(弱気の)通常ダイバージェンス」の両方を捉えていることがわかります。
事例その2
以下のチャートは、ユーロドルの1時間足チャートです。RSI・CCIの設定は、事例その1と同じです。
この事例では、RSIが1回の(弱気)通常ダイバージェンスだけを捉えている間に、CCIの方は、2回の(弱気)通常ダイバージェンスと、1回の(強気)通常ダイバージェンス、合計3回のダイバージェンスを捉えていることがわかります。
CCIのダイバージェンスと平均足
なお、平均足を採用すると、CCIの威力と組み合わせることで、さらに的確なエントリーができる可能性があると思います。以下のチャートは、上の事例その1のチャートと同じものを平均足で表示したものです。
ダイバージェンスの基本的な解説については、別の記事でまとめていますので、こちらもご覧いただければと思います↓
ダイバージェンス解説(1)通常のダイバージェンスとヒドゥン・ダイバージェンスの違い
ダイバージェンスは、価格の動きとオシレータ系指標の動きが逆行する現象で、そのうちヒドゥン・ダイバージェンス(リバーサル)はトレンド継続中の押し目買いや戻り売り、通常のダイバージェンスはトレンド反転を示唆しています。最も重要な点として、順張り的か逆張り的かの違いがあるので、環境認識によって両者を使い分けることが重要です。
なお上のチャートの中のCCIは、「Woodies CCI」を使っています。Woodies CCIについては、以下の記事をご覧いただければと思います↓
Woodies CCI解説(1)概要
「Woodiles CCI」は、期間の異なる2本のCCIをベースにしたユニークなトレード手法で、Ken Wood氏によって考案されました。海外で大流行した有名な手法で、いろいろな派生のシステムがあります。本稿では、Woodies CCIを構成するパーツの内容と、トレンドの判定方法について説明します。